イサムノグチ展
６月２５日まで横浜美術館で開催されていた
「イサムノグチ展」
身近なところではシェードが和紙でできている
照明器具が有名です。
ワタシが一番興味深かったのが、１９５０年代
に神奈川近代美術館で開かれたイサムノグチ展
での北大路魯山人の寄稿文です。
内容は、イサムノグチの作品についてどう思って
いるのか？という質問について、
「今のノグチの作品は抽象的で意見を言える知識も
教養ももっていないので、コメントできない」
っていうようなことが書いてあったのです。
ノグチの初期の作品については理解可能なので
批評もできる。
これは、ピカソなどの作品にもあてはまり、
初期のデッサン画などは理解できるが、それ以降の
作品にどれだけの人間が理解できる文化的土壌が
あるのであろうか？
などと書いてあるのです。
自分のレベルを基にしてしか人の能力はわからない。
例えば、スキーをはじめたばかりの頃は、周りの人間
全てが上級者に見える。
上手くなるにしたがって、本当に上手い人が誰なのか
よくわかってくる。
自分のレベルアップにともなって目利きができてくる
わけです。
「目利きというのは自分の能力のレベルにかかわってくる」
なんて事を考えながら、帰りました。
