Merry Christmas and a Happy New Year
クリス(ト)マスと言いながらChristmasの綴りを書くようになって何年が経ったのでしょうか。
40歳代最後の年末を特別何もなく過ごしている4CGです。
みなさん2014年もあとわずか、大掃除は終わりましたか?
身の回りを整理して、新年を迎える。
これも、日本のすばらしい伝統の一つだと思っています。
私の大掃除は8月から始まりました。
10年に一度の規模の大掃除。
徹底的に物を捨てました。
3年間、触らなかったものは、捨てる。もしくは譲りました。
自分では、何かを収集する趣味もないし、物に対してのこだわりもないので、他人と比べると物は多くないほうだと思っていたのですが、いやいや、ありました。
いつも銀行預金残高が寂しい理由が心底わかりました。
今回の大掃除で物を捨てに捨てまくった結果、逆に長く使っている物の大切さ、その存在感や愛着がより一層わいてきました。
今回のブログでは、私が長く(10年以上)使っている物の一部を紹介してみます。
手帳 FILOFAX
システム手帳と呼ばれるものが30年ほど前に現れました。
「手帳に訳の分からないものまで挟ませて、パンパンに膨らまして、打合せにのぞむ」
もちろん、憧れました。
そして、当時の「KING OF システム手帳」 FILOFAXの手帳を購入しました。
3万円位で購入した記憶があります。
もう25年以上前、社会人になって、とにかくうれしくて、この手帳を持っているだけで仕事ができるような気になっていました。
今では、手帳の役目は一切していません。
カードや書類が挟まれているだけです。
でも、常にカバンの中にはこのFILOFAXの手帳が入っています。
カードケース CAMILLE FOURNET
12年程前、家に帰り、ジャケットの内ポケットから名刺入れを取ろうとしたけど、名刺入れがない。
社会人になって、名刺を持つ身分になって、二子玉川の高島屋で購入した、はじめての名刺入れを落としてしまった。
そして、カミーユ・フォルネのカードケースを横浜のバーニーズ・ニューヨークで購入しました。
私にとって、2つ目のカードケースです。
素材はリザード。購入当初はもっと明るいグレー色でした。
素材と色の組み合わせが素敵で迷わず購入しました。
2〜3万円で購入した記憶がありますが、現在、リザードのカードケースは10万円以上するようです。
色も劣化し、角もヤレてきましたが、まだまだ私の名刺はこのカードケースの中にあります。
靴 JOHN LOBB
10年ちょっと前、みなとみらいのクイーンズ・スクエアにジョン・ロブの専門店があった頃、何気なくぶらっと立寄って、買ってしまいました。
「何て靴を買ってしまったんだ」と涙目になりながら、この靴をぶら下げながら帰ったことを思い出します。
13万円でした。この靴。
ただ、この靴。オーラがあるというか、見る人が見るとJOHN LOBBとわかるようです。
「JOHN LOBBですね」などと話しかけられると、「いやいや昔、買ったから」と鼻の穴を膨らましながら話す、
自分が結構好きです(笑)
ちなみに現在、JOHN LOBBの靴はほぼ、20万円以上するようです。
カードケースも靴も革製品の値上がり具合はスゴいです。
履く前には必ず天気予報をチェックして、日々丁寧に手入れをして大切に履いています。
時計 OMEGA(左) ROLEX EXPLORER 1(右)
オメガの時計は祖父が購入し、祖母そして私の元にきました。
学生時代に祖母から譲り受け、大切さもわからないまま身に着けていて、学園祭で酔っぱらい、気づいた時には竜頭がなくなっていました。
その後、そのまま机の中にしまっていたのですが、25歳になった時、ふと、この時計の事が気になり、オメガ専門店に修理を依頼しましたが、オメガでは修理ができず、修理専門店を紹介してもらい、見事復活しました。
そして、その修理専門店では修理だけでなく、この時計の成立ち、性能、取扱い方などをいろいろ教えてもらいました。
1960年初頭の時計。ベルトはカードケースと同じCAMILLE FOURNETのベルトを付けています。
この時計は、私の持ち物の中では別格扱い、プライスレスです。
世間では、「時計と言えばロレックス」
ひねくれ者の私は、「ロレックス、なんぼのもんじゃい」
アンチロレックス派でした。
15年前までは。
ある日、高島屋の外商担当者から
「ロレックス エクスプローラー1という、人気の時計が入荷しましたけど、店頭に出す前に一度、ご覧頂けませんか」
と連絡がありました。
アンチロレックス派ですが、このモデルが人気絶頂なことくらいはわかっていました。
ホイホイと高島屋に出向いた私に、実物を見せながら、外商担当者は、このロレックス正規物を定価の20%引きで、どうですか?と言ったのです。
「買います」
即答でした。
そして、ロレックス エクスプローラー1を身につけた途端に「さすがロレックス様、違うわ」とロレックスLOVE派に鞍替えしました。
肌にあたる、金属の質感、滑らかさ。
計算されつくされたようなシンプルなデザイン。
そして、ガンガン使える日常性。
現在のロレックス エクスプローラー1はモデルチェンジして、文字盤も少し大きくなったそうです。
自分で身につけず(経験せず)、勝手なイメージだけで否定するのはよくないことを、このロレックス エクスプローラー1は教えてくれました。
コート SARTORIA ATTOLINI
10年以上所有している、唯一の洋服です。
と言うか、手放せません。
横浜のバーニーズ・ニューヨークで秋冬物のスーツを見ていると、燦然と輝くコートが目に入ってきました。
手触り最高!
着心地、夢心地!
ジーザス! 100万円!
そっと元に戻して帰りました。
そして、今度は春夏物のスーツを見に訪れると、やはり孤高の佇まいオーラをはなっているコートが目に入ってきました。
(100万円のコートを買う物好きな人は、そういないわな)
と思いながら店員と雑談していると、4CGさん、
「このコート60万円でどうですか?」
「アットリーニのコートは一生ものですよ」
(一生ものの服など、存在しません)
(今時、3年もすれば、サイズ感が全然ちがいます)
(店員の野郎いい加減な事を言いやがって)と思っていながら、
コートをなでなでしながら、
「買っちゃおうかな・・・」
そして、今も私の手元にアットリーニのコートがあります。
今時のコートに比べると、丈が長く、シルエットもゆったりしています。
でも、手放せません。
きっと一生持ち続けます。
冬のシーズンが終わると、クローゼットのベストポジションに防虫処理したカバーをかけ、防虫剤を横に提げて、しまいます。
クリーニングには一度もだした事がありません。そんじゅそこらのクリーニング屋さんには任せられません。
着る度に、入念にブラシで汚れを落とします。
情けないのは、あまりに分不相応で、着るのがもったいなくて、1シーズン1、2回しか着ないことです。
まったく本末転倒なことはわかっています。
“自分のできる範囲で、少しだけ背伸びをするくらいの物を大事に、そして日常的に使用する”
結局、物はいかに使い倒すかだと思っているのにアットリーニのコートは、まるでコレクションのような扱いになっています。
アットリーニのコートは私に物との付合い方を教えてくれました。
今は、スタイル全盛時代です。
スタイルの確立。スタイルを持っている人。はリスペクトされています。
そんなスタイルの確立を物は助けてくれます。
私もスタイルを持っている人を羨ましく思います。反面、いい加減に生きるのもいいかなと思っています。
自分自信が物に投影されている。
だから、もっと慎重に身につける物を選ばなければならないのかもしれません。
でも、なんだかんだ言って、また来年も買物するんだろうなーって。
「自分へのご褒美」なんて、言い訳は一切しません。
「欲しい物が買えるなら、買います」
やっぱり、買物って楽しいですから。
今年も1年間お付き合いいただき、ありがとうございました。
来年もよろしくお願い申し上げます。
株式会社ナイン・マンス 代表取締役 齋藤 好治 (4CG)