就活について
先日、車中でFMヨコハマを聞いていたら、今年の高卒就職者の内定•求人率が極めて低く、県内の企業を集めて合同就職説明会を開催するニュースが流れていた。
高卒、大卒にかかわらず内定•求人率が低いという話は毎年聞かれるので、特に気にはならないが、低いなりにも内定をもらう学生はいる。
いったいどんな学生が内定を勝ち取るのだろうか。
「恋愛上手は就活上手」
知人のマナー講師の名言だ。
この名言が内定勝ち取りのヒントになると、私も思っている。
私の周りには50歳絡みの年なのに20歳代と付き合っている猛者が何人もいる。しかも容姿にしたって、普通のオッサンでだ。
「いい年こいて、まったく盛んだ」
と簡単に考えてはいけない。私はここに就職の内定を取る一つのヒントがあるように思う。
まず、このオッサン達を見ていると、圧倒的に好かれる努力をしている。
とにかく、マメだし。相手の女性が喜ぶことをいつも探して、それを実行しているように見える。
何より、自分を知っている。
たとえ若い頃ブサイクだろうと、それなりのスーツを着込んで髭をはやせば、それなりに雰囲気はでるものだ。容姿はあまり関係ない。
ポイントはお金をもっている。いや、お金をもっているようにみせる技をもっていることだ。
オッサンのモテポイント「お金」を最強ウエポンとして目当ての女性を攻撃しているのだ。
就活をしている学生達は自分を知っているのだろうか。
就活の最強ウエポンは何だかわかっているのだろうか。
「ボランティアに興味があります」
「エコな生活を心がけています」
「私は他人と違って少し個性的です」
これは、前出の講師が就職面接練習をすると100%の学生がアピールする点と笑って話していた。
今時、エコやボランティアに興味があることは優位でもなく、もはや前提条件。
人事部の立場から見れば「ボランティアやエコ活動は他でやってくれ」
「勘違いした個性を発揮したいなら他社でがんばってくれ」
と思われることが、なぜ、わからないのか。
企業は生きるか死ぬかの戦いをしているのだ。
でも、これは大人が悪いのかもしれない。
本音を言わず、上っ面のきれいごとだけ話すから、学生が勘違いするのだ。
大体、企業の面接担当者は面接のプロだ。毎年すごい数の学生を見ているのだ。付け焼き刃的アピールなど一瞬で見破られてしまうだろうに。
では、就活における最強ウエポンとはなんだろう。
「私は仕事のことだけを考えて生きます」
白の物でも上司が黒といえば黒。とにかく一生懸命仕事をすることをアピールすることだと私は思う。
ここで大事なのは本心からそのように思ってもいいし、相手に思わせるだけでもいいという事だ。
実際にお金をもっていることよりお金をもっているように見せかけることが必要なように。
またオッサンの話に戻るが、オッサン達は自分を知っているだけでなく、女性をよく観察している。
どんなにマメに尽くしても、どんなにお金をアピールしても、まったくオッサンに興味のない女性はたくさんいる。むしろ、大多数の女性がそうであろう。
ところが、すごい事にオッサン達は自分達に興味を持つ女性、持たない女性を見分ける事ができるのだ。
高感度アンテナが常にバリ3状態だといつも思ってしまう。
さらに学ぶところは、自分のこともわかっているので相手との間合いも計算しているところだ。
オッサンに興味がある女性でかつ自分でなんとかできるかどうかを普段は使わない頭脳をフル回転して答えを出してしまうように思えてならない。
何十社もエントリーして一つも内定をとれないと嘆いている学生達にこのオッサン達の間合いを学んでもらいたいのだ。
「下手な鉄砲も数うちゃ当る」残念ながら、マトまで届く鉄砲玉なら当る可能性があるが、届かない鉄砲玉なら当る可能性はないのだ。
これは、さんざん受験したあげく、2浪の末やっと3流大学に合格した私の体験にも基づいている。
また、私はこの体験からいつくかの事で目が覚めた。
例えば「物事は結果そのものよりプロセスが大切である」
至極まっとうな言葉だ。
ただし、これはすでに結果を残した者のみが言えることである。
結果を残したことがない者がプロセスもヘッタ糞もない。
もう一つ「失敗こそが大切である。成功よりも」
これは、私的には「どこで失敗するか、どの程度の失敗か次第」
という但書きを付け加えるべきだと常々思っている。
ある程度、歳をとっての失敗。
失敗のリスクを考えない失敗などは立ち直れなかったり、
そもそも失敗から学べるだけの頭脳をもっていないかもしれない。
いずれにしても、まずは結果を残さなくては話にならないのだ。
世の中に溢れている聞き触りのいい甘い言葉にダマされてはいけない。
「敵を知り、己を知らば、百戦危うからず」
「孫子の兵法」の有名な一節である。
皆さんの健闘を祈る! 4CG